1歳6ヵ月健診
生後6ヵ月頃から乳歯が生え始め、生後1歳6ヵ月になると、上下12本の前歯と4本の奥歯が生えてきます。
この時期、むし歯や歯の清掃状態、噛み合わせの状態などをチェックします。
まだむし歯になっている子は少ないですが、清掃状態や指しゃぶりやおしゃぶり等の悪習癖の改善指導を行います。
※尼崎市南北保健福祉センターにて実施
2歳児親子歯科健診
乳前歯、乳犬歯、第一乳臼歯まで生えてきます。
この時期からむし歯になる子が増えてきます。特に前歯の歯の間と下の乳臼歯部です。
仕上げ磨きの仕方や食事指導と合わせて、歯にフッ素塗布を行いむし歯予防を行います。
※尼崎市保健所にて実施
フッ素効果について
- (1)歯質強化…フッ素はエナメル質と結びついて歯を丈夫にし、酸に溶けにくい抵抗力のある歯質をつくります。
- (2)酸の生成を抑制…フッ素は細菌に作用して、むし歯の原因となる酸の生成を抑制します。
- (3)再石灰化の促進…フッ素は唾液中のカルシウムが歯に付着するのをサポートし、初期むし歯を元に戻す働きがあります。
3歳6ヵ月児歯科健診
乳歯(20本)がほぼ全て生えそろって乳歯列が完成する時期です。
何でも食べられる時期、甘いものにふれる機会も多くなり、むし歯が増加する時期です。
おやつの与え方や、良く咬む習慣を身につけ、仕上げ磨きを行い、むし歯の発生に気をつけましょう。
清掃状態や指しゃぶりやおしゃぶり等の悪習癖の改善指導を行います。
※尼崎市南北保健福祉センターにて実施
学校歯科保健活動
尼崎市における学校歯科保健活動
尼崎市歯科医師会では会員全員で学校保健活動にあたっています。1校につき複数の学校歯科医師があたるということは、保健活動を行う上で数々のメリットがあります。
厚生省および日本歯科医師会は長寿社会に併せて「生涯を通した歯科保健」の必要性を強調しています。その目標として、8020運動(80歳で20本の歯を所有する)を掲げています。8020を達成するためには、学童期からの適切な歯磨き習慣、食生活習慣等を含めた歯科保健教育や予防の実践活動が必要です。また全身的疾病の予防からも健全な口腔(こうくう)機能を維持するための保健管理も必要です。
このような目的から尼崎市歯科医師会では、「歯科健康診断」をはじめ、「ブラッシング指導」・「歯の健康相談」・「各学校における講演」などいろいろな活動を行っています。
学校歯科健診
学校での歯科健康診断は、問題のあるもの、疑いのあるものを集団の中から選び出すためのスクリーニングです。つまり児童・生徒の健康状態を「健康」「要観察」「要精検」の3段階にふるいわけるものです。
学校歯科医および学校関係者は、歯科健診の結果から、事後の措置として「健康」「要観察」の児童・生徒に対して、病気に進行させないように、さらに進んだ保健行動をとるような保健学習や指導を行うことが必要となります。
また、「要精検」の児童・生徒は、専門的医療機関による診断をうけ、治療など臨床的な対応が必要です。
平成7年(1995年)より、従来の病気の早期発見・治療勧告の健診から、健康つくりを目指した健康志向型の健診の在り方が示され新しい診査項目が加えられました。その中で最も特色があるのがCO(シーオー)とGO(ジーオー)です。
CO・GOは児童・生徒自身で直接見る事ができるので、自分の生活習慣を見直し、自分の健康は自分自身で守る意欲を育てる絶好の健康教育の教材ともなります。学校歯科医や学校関係者の事後措置への対応が重要となります。
さらに歯列・咬合(こうごう)・顎(がく)関節の診査、歯垢状態診査などが加わり、むし歯の診査だけではなく歯と口腔(こうくう)全体を診断するようになっています。
また「健康」と診断されても、予防や精密検査のために定期的にかかりつけ歯科医を受診するようにしましょう。
CO | 要観察歯:むし歯の初期症状の疑いのある歯。甘味のある飲食物に注意するとともに、注意深い歯磨きなどの適切な指導や定期観察を行うことにより、むし歯への進行を遅らせたり守ることもできます。 |
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GO | 歯周疾患要観察者:歯ぐきに軽い炎症が見られるが、歯石の沈着は認められず、歯の清掃指導をうけ、注意深い歯磨きを続けることにより炎症が消退すると思われる者。 |
歯の健康相談
尼崎市歯科医師会では尼崎市学校保健会事業の一つとして、市教育委員会と協力して年3回「歯の健康相談」を行っています。おおよそ各学期の終業式の日に尼崎市歯科医師会館と立花南生涯学習プラザの2ヶ所で、午後1時30分より2時30分まで歯科医師による個別相談を行っています。対象は市内在学(園)の幼稚園児から高校生までです。
日頃の歯に対する疑問や相談にお答えいたしますので、直接会場にお越しください。また実施日については、各学校(園)からのお知らせや市報あまがさきの「保健」欄に掲載されます。
妊婦歯科健診
妊婦から出産までのこの時期、体調の変化やつわりなどで口腔清掃がおろそかになりがちです。
また、妊娠すると女性ホルモン(プロゲステロンとエストロゲン)の分泌が増加しますが、この女性ホルモンを摂取し増殖する細菌(プレボテラ・インテルメディア)によって妊婦性の歯肉炎が引き起こされます。
妊娠した女性が歯周病にかかっていると、早産児や低体重出産の可能性が7.5倍高くなるという報告がなされています。
健康な赤ちゃんを出産すつ為にも口腔内健診と歯周病のチェックを行い、早期発見・早期治療に心がけましょう。
また、胎児に負担の少ない治療を行い、何よりも歯周病の予防が重要です。
市内指定医療機関で受診してください。
事業所健診
尼崎市歯科医師会では、尼崎市内各事業所からの要請に応じ、尼崎口腔衛生センターを通じて、各事業所に出向して口腔健診を行っています。
口は健康の入り口です。むし歯や歯周病をはじめ口腔環境を整えることは、生活習慣病の予防にもつながります。有料となりますが、尼崎口腔衛生センター(06-6481-3005)までお問い合わせください。
歯科酸蝕症検診
雇用者(賃金労働者)の健康の保持・増進を図り、雇用者を病気(職業性疾病)から保護することを目的とする。
産業歯科医とは、塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、フッ化水素、黄リンを扱う業務に従事する労働者に対して、歯科健康診断をはじめ労働者の健康管理を行う者で、事業者あるいは総括安全衛生管理者に必要な勧告をする権限をもつ。
検診にかかる費用等詳しい内容は、尼崎口腔衛生センター(06-6481-3005)までお問い合わせください。
歯周疾患検診
全身の健康に影響を及ぼす歯周病
歯周病菌は、炎症のある歯ぐき(歯肉)の毛細血管から血液中に入り込み、血液の流れにのって全身の臓器や血管壁で発症・悪化させる危険を高めます。
40、50、60、70歳の誕生日を迎える方に、受診券兼用の案内文が、市から4月以降に送付されます。
翌年3月31日までに、市内指定医療機関で受診してください。